事業をしている方や借入で困っている方などは、「サービサー」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。債権管理回収業を行うことができる業者、それがサービサーです。

消費者金融や銀行カードローン、はたまた住宅ローンなど、返済ができなくなると本来の債権者から回収する企業が切り替わることがあります。

そのような企業としては「保証会社」や単に債権を譲り受けた事業者などもありますが、債権管理回収業の専業事業者として「サービサー」と呼ばれる会社が存在します。業務としては、債権者に代わって回収業務だけを行っていることもあれば、銀行などの元の債権者から債権を買い取って、新しい債権者として回収を行っている場合もあります。

こういった企業は、「債権管理回収業に関する特別措置法」において、弁護士法の特例として債権回収業を許可された会社です。

法務省HP(http://www.moj.go.jp/housei/servicer/kanbou_housei_chousa01.html#02)の説明を引用すると、その趣旨は以下のようなものです。

「この法律は,不良債権の処理等を促進するため,弁護士法の特例として,債権管理回収業を法務大臣による許可制をとることによって民間業者に解禁する一方,許可に当たり,暴力団等反社会的勢力の参入を排除するための仕組みを講じるとともに,許可業者に対して必要な規制・監督を加え,債権回収過程の適正を確保しようとするものです。」

 

サービサーは、元の債権者の「代わりに」回収をしている場合もあれば、債権を譲受けて回収をしている場合もあると言いましたが、後者の仕組みは以下のようなものです。

①1千万円を銀行から借り入れたが、500万円まで減ったところで約束通りの返済ができなくなってしまった。

②銀行が「500万円の債権」をより安い金額で「サービサー」に売る

③「サービサー」が借主から取り立てを行う

 

②の場面では、銀行が債権の種類などを見て売却金額を決めることになり、「500万円の債権」であっても、回収できる可能性が極めて低いというような場合は、極めて安い金額で売却されていることもあり、サービサーとしては当該金額を目安に回収をしていけば利益が出るということになります。

返済する側は、そういった状況も頭に入れながら交渉をすることになるでしょう。

 

法務省ホームページを見ると令和2年4月1日現在、許可を受けているのは76社です。

請求書が送られてきた場合には、その名前をよく見てみるとよいかもしれません。

(弁護士 中小企業診断士 中村紘章)